歴史の勉強方法といえば、年号暗記が最初に思い出されます。膨大な量を徹夜で覚えて、嫌になったことがある生徒さんは数多くいらっしゃると思います。
そして、あれだけ努力したのに、テストが終わったら忘れていることに、戸惑ったことはありませんか？ それはなぜでしょうか。「因果関係」が抜けているからです。歴史的事象の背景にある原因・理由を探る作業こそが、歴史学習では大切です。
では受験生は、どう学習すれば良いでしょうか？
歴史を「逆から学ぶ」ことをお勧めします。
近現代から古い時代に向かって「どうしてそうなったんだ？」と、問いを重ねて遡る学習法は効果的です。推理小説を読むように歴史を紐解いていける、効率的なやり方ではないでしょうか。
例えば「なぜ日本はアメリカと戦争をしたのか？」。この答えは、実は「すでに始まっていた日中戦争の泥沼化を打破するため」です。では「なぜ日本は中国と全面戦争をしたのか？」。諸説ありますが、大きな要因は「国民が軍部の拡大路線を支持したから」です。さらに「なぜ当時の日本人は軍部を支持したのか？」というと、「直前まで続いた政党政治に嫌気がさしたから」。では、なぜ政党政治が……と、どんどんと因果関係をたどっていきます。
この夏は歴史の学び直しに、因果関係をベースに取り組んでみませんか？
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