認知心理学では、記憶には「感覚記憶」「短期記憶」「長期記憶」の3つの段階があるとされています。それでは、まず「感覚記憶」から説明していきましょう。
感覚器官から受け取った情報を、とりあえず記憶するのが「感覚記憶」です。
見るもの聞くものを全部記憶していたら、膨大な量になってしまうため、「注意を引かなかったもの」「重要でないと判断されたもの」については、視覚情報は1秒程度、聴覚情報は4秒程度で消えてしまいます。そして、感覚記憶の中で、意味がある情報だと選択されたものだけが、短期記憶に送られます。
「短期記憶」は、感覚記憶よりも少し保持期間が長い記憶のことで、約20秒間保持されます。
短期記憶で保持できる量は5つから9つ程度と考えられており、電話番号を簡単に記憶できないのもそのためです。
最後に「長期記憶」とは、長い間、脳内に残っている記憶のことです。ものごとを「記憶した」と言えるのは、この段階に入ってからですね。
まず、短期記憶は海馬に送られ、そこで1か月程度保持されます。その間に長期記憶するか否かを、「生存上、必要か否か」という視点で厳しく審査され、それを通過した情報のみ、側頭葉などの大脳皮質へ送られ、長期記憶に保存されることになります。
したがって、反復練習することで何度も海馬を刺激し、「生存上、必要」と思わせない限り、情報は忘れ去られてしまうことになります。
そこで、重要となってくるのは「復習のタイミング」ですが、これは2017年8月18日のブログに詳しく書いてあります。その全文を載せると長くなりますので、端的に要約しますと、
「初めに学習後24時間以内、次は1週間以内、そして最後に1か月以内」
となります。
是非、参考にして、実践なさってください。