昨夜、仕事を終え晩御飯を食べているとき、先日連絡をくれた東大生になる彼のことを思い出していました。
元々親御さんとは知り合いで、中学生になる前に友達と一緒に一度体験授業に来てくれましたが、その際、友達の方はそのまま入塾しましたが、その彼はしばらく自分で行うことを決めました。
親御さんにお会いした際は、『最近、どうですか?』ということを聞いており、最初の頃は「大丈夫だよ」という言葉だったのですが、月日が経ってくると徐々に危なくなってきて、2年生の夏ついに「お願いします」と言うことになりました。
その1つの要因が、1年生のときに体験授業を一緒に受けた友達に、テストの点数で負けたことでした。その友達は、私と一緒に練習をしっかりしていたので、勝つことが出来たのは当然だったかもしれませんが・・・。
一般的な2年生の分からなくなり始める分野である連立方程式・一次関数は、やり方が分かってはいるけど、正しい答えにならないということが多くあります。それは彼に関しても例外ではなく、夏期講習はこれを出来るようにするという目標でスタートしました。
授業をして一番最初に気になったことは、ノートの書き方でした。
今まで誰からも言われたことがなく、答えがメインとなり、途中式はほとんどなく、問題と問題の間隔もない状況で、当然のことながら、代入をして確かめすることなんてしません。
そこで最初に伝えたことは、『間違えるのであれば分からないものにしよう!そのために、確実に正解する解答を作ろう!』でした。
最初は、今までの自分のやり方と違うため時間はかかりましたが、しっかり計算を書いてから解くことで、正解率が断然上がりました。
出来ない人の多くは、練習しても間違いがあるため自信が持てず分からないと言います。しかし、本当に分からないのか、雑に解いてしまっているため、丁寧に書いていけば正解することは出来ます。いかに、面倒がらずに式を書きながら解くかだと私は考えます。
彼は、こちらから伝えたことを素直に実践してくれました。
一次関数の利用では、グラフを大きく書いて、分かった情報を書き込みながら解いていこうというと、今まで頭の中だけで考えていて、何をすればよいか方針が明確になって、解ける問題が増えてきました。
普通でしたら、問題が解けるようになったことでOKとしたいところですが、私はさらに要求をしました。それは、1問に対する時間がかかり過ぎていたからです。
最初は解けることが大事ですが、最終的にはテストの時間内に解かなければ、点数UPにつながりません。しっかり解いた方法が式として残っているため、その解答を見ながら、もっと簡単な解き方を伝えていきました。
出来るようになる人は、別解を話すと決まって「なるほど」という相槌を打ってくれます。私の仕事は、いかに相手に納得をさせて、次に使ってもらえるようにさせられるかが勝負です。
そして忘れないようにしてもらうために、同じ問題から使えるようにしていきました。
それを行ったことで、休み明けのテストで結果を出し、その勢いでしっかり練習すれば結果が付いてくることを理解してくれました。
彼の凄かったところは、塾のワークだけでなく、習ったところの学校ワークもすぐに行い分からなかった問題をちゃんと質問できたところです。
当たり前と言えばそうですが、その当たり前をきちんと行ったことで、数学も苦手でなくなり始めました。
英語はというと、他の塾で習っていたため、こちらでは数学を中心に、講習時期に理科や国語で対策をしていき、中3生になる頃には学年でもトップクラスの成績となり、中部の探究科に入るまでに成長しました。
改めて彼を思いだしてみると、塾に来た時の成績は関係ないなと感じます。
結果を出すための必要な行動は、3Sが必要かと考えます。
①素直な行動(言われたことを面倒がらずに行う)
②スピードを付けた行動(与えられた課題を先々と行う・課題をためない)
③再確認をする行動(確かめを行う・覚えた知識を再度解き直して確認する)
この行動が身に付くことで、高校に行っても自力で勉強できるようになります。
すぐには難しいでしょうが、塾は訓練をする場所であり、それを上手くコントロールして、今後も結果を出すことにこだわっていきます。
1本の連絡により、自分の行ってきたことを再確認でき、ありがたく感じました。