こんにちは。能力開発センター富山本校 教室長の大野です。
タイトルは、ある人が社内のイントラネット上で書いていた言葉です。年齢は私よりも下ですが、能開の中で私が尊敬する人です。この人はとにかく仕事ができる。我々塾業界で「仕事ができる」というのは、突き詰めると「生徒や保護者からの信頼が厚い」になります。生徒をやる気にさせるのがうまく、とにかく成績を上げることができる。そんな先生です。
その人が、ある社内回覧のコメントに、「仕事の成果が出ないとき、その理由は『遅い』『少ない』『甘い』の3つですね。」と書いていて、私ははっとしました。
何かうまくいかない時に、その原因を考え、いろいろと難しいことに取り組もうとしていたことがあります。しかし、うまくいかないときって、原因のほとんどはこの3つなんですよね。やはり、単純に考えたほうがうまくいきますね。
①「遅い」
「遅い」には2種類あります。「late」と「slow」です。
まずは「late」。ある仕事があることがわかっているのに、取りかかることをせずに放置し、締め切りが近づいてからあせって始める。そんな時にかぎっていろいろなイレギュラーが起きて、結局無理をして間に合わせることになってしまう。そんなことがあります。前もって段取りをせねばなりません。
次に「slow」。いったん始めたら、一気に仕上げてしまうことです。途中でだらだらと休憩を挟みながらやってしまうと、集中すれば30分でできる作業に1時間かかってしまうこともあります。
②「少ない」
これは「量」「回数」ですね。いったん仕上げたものが、正しいかどうか、何度も確認をしたり、動作チェックをしたりして、不具合がないかどうかを確認する。こういった確認作業が少ないと、質の高い仕事ができません。私は自分のことを「能力が低い人間」だと思っています。しかし、「生まれ持った才能・能力」だけですべてが決まってしまうなら、人生は面白くありません。「才能・能力」で劣るなら、「努力の質と量」でカバーしようと思っています。
③「甘い」
「これくらいで大丈夫」「できた」「完璧だ」と思ったところから、もう一度確認をする。「これでもか!」と、しつこいくらいに徹底的にチェックする。「まあ、こんなものでたぶんOKだろう」「これくらいあれば足りるだろう」でいい場合もありますが、基本的に「最悪の場合」を想定してそれに備えねばなりません。まあ、「地球が滅びたらどうしよう」までいくと「杞憂」になってしまいますが、私は基本的に臆病ですので、準備をしておきたい方です。生徒にもよく言います。「結果的に無駄になった準備は最高の準備である」と。
生徒たちの勉強でも同じことが言えます。
成績が上がらないとき、その理由は、「遅い」「少ない」「甘い」の3つである。
塾も「教育機関」です。教育機関である以上、「テストで点を取ればそれでいい」という指導はしたくありません。野球を通して、がまんすることを学ぶ子どもがいます。サッカーを通して、社会性を身につける子どもがいます。ピアノを通して、不可能に見えることを練習して乗り越える経験をする子どもがいます。同じように、「勉強」」を通して、生徒たちに人生に役立ついろいろなことを身につけてもらたいと思っています。