こんにちは。能力開発センター富山本校 教室長の大野です。
ポケモンGO、凄いですね。アメリカでは、国務省の記者会見中に記者がポケモンGOで遊んでいたそうです。
それに気づいた会見中の国務省報道官とその記者のやり取りが以下のようなものだったようです。
報道官「・・・『イスラム国』打倒のために有志連合と協力します。…捕まえた?」
記者「いいえ、電波があまり良くなくて」
報道官「それは残念」
まあ、普通に考えると、「仕事中にけしからん!」となりますよね。
そのとおりです。しかし、報道官の「皮肉を込めたユーモア」は面白いなと思いました。
ところが、ここで私はあることに気づきました。
この報道官は「ポケモンGO」のことを知っていたのです。しかも、名前だけを知っていたのではなく、少なくとも「捕まえた?」と聞ける程度の知識は持っていたということです。
国務省というのは、日本でいう「外務省」です。その報道官といえば、ものすごいエリートですね。そのエリートがポケモンGOを知っていたのは、ただの偶然ではないと思っています。おそらく、勉強しているのでしょう。もしかしたら、自分でもやってみたかもしれません。
知識というのは、持っているだけではダメです。活かすこと、使いこなすこと、そして人にわかりやすく伝えられなければその価値は半減します。
先日、私は生徒たちと雑談をしていて、
「私の母校が夏の甲子園の予選で超強豪校と対戦することになりそうだ。かなり厳しいというか、ほぼ無理。」
を表現するために、
「Lv80のムクホークでLv90のアルセウスに立ち向かう感じかな。」
と説明すると、生徒たちは目を輝かせて
「それ、無理じゃん!」と即答してくれました。
そして、
「『きあいのたすき』を持たせて『がむしゃら』でなんとかならね?」
「いや、アルセウスは『しんそく』あるから無理じゃね?」
と話が広がっていきました。
『公立進学校の中では強い』⇒『初期ポケモンとしては、なかなか強い』と表現し、『全国レベルの強豪だが、日本一ではない』⇒『かなり強いけどLvはMAXではない』と表現してみました。
すると、中学生の男子生徒たちにはとてもわかりやすかったようです。
生徒たちにわかりやすい説明をするためには、生徒たちの使っている言葉、知っている情報、知識をこちらが理解した上でもっとも効果的な表現方法を使用するべきだと思っています。
そこで、我々生徒にものを伝える仕事をしている人間は、勉強の中身だけでなく、伝え方の勉強もせねばなりませんし、生徒が興味を持ってくれるような説明の仕方を常に模索し続けねばなりません。
私も過去、「セーラームーン」「プリキュア」「ポケモン」「デジモン」「トーマス」「アンパンマン」「ハローキティ」「ミッフィ」・・・・・・といろいろ勉強してきましたが、次は「ポケモンGO」の勉強もしようと思います。
今回の敵は、アメリカの記者にまで仕事中に遊ばせてしまうほどの強敵です。生徒たちの勉強の大きな壁となって立ちはだかるのはほぼ間違いありません。
しかし、一部インターネット上の反応では、「アメリカでオバマ大統領夫人が5年間「肥満対策」に取り組んで効果が上がらなかったのに、『ポケモンGO』はたった5日間で解決の糸口を示した」などと書かれていたりします。家に引きこもって運動をしなかった「肥満」の人たちが、こぞって家を出て歩き回っているそうですね。
ただ「ダメ」というだけでなく、きちんと「知る」ことから始めようと思っています。