こんにちは。能力開発センター富山本校 教室長の大野です。
実は一昨日ですが、この夏の「宿題完成第一号」が出ました。朝から晩まで自習室でがんばっていた生徒です。この調子で夏を有意義に過ごしてほしいものです。
さて、ここで「早ければいいってものじゃないでしょ!」と思われる方もいらっしゃるかと思います。
そのとおりです。「早い」だけでは意味がありません。ここからが「勉強」なのです。
では、「早い」メリットとは何なのでしょうか?
まず、根本から確認します。
「勉強」とは何でしょうか?
私は「勉強」とは、「できないことをできるようにすること」だと考えています。
私は中学生のころ、野球部だったのですが、左投手が投げるカーブ(変化球)が苦手でした。そこで、打撃練習では、左投手にカーブばかり投げてもらって練習しました。全然打てなくていらいらしながら練習していました。
高校時代外野手をしていた私は、打球に追いつくところまではいくのですが、最後グローブに当てて落としてしまうことがよくありました。そこで、普段のノック(練習)でも、できるだけ離れたところに打ってもらって、追いついたところからを意識して練習していました。
ということで、「練習」「勉強」は、まずは「自分ができないこと」「苦手なこと」を知ることから始まるのです。それがわからないまま、ただなんとなく「練習」「勉強」しても意味は薄いのです。
そこで話を戻します。宿題を「早く」終えることの狙いは、「本当の勉強をすること」です。
例えば、A・B・C・D・E・F・G・H・I・Jの10個の範囲があったとします。
1回目(「できる」「できない」の仕分け作業)
○・・・A・B・D・G・H・I ×・・・C・E・F・J・K
2回目(×を○にする作業)
○・・・C・E・J ×・・・F・K
3回目(×を○にする作業)
○・・・F・K
これで全問正解しました!でも、これで終わってはいけません。
4回目(本当にできるようになっているかどうか確認のため、1回目に間違えたところをもう一度)
○・・・C・E・F・K ×・・・J
5回目(×を○にする作業)
○・・・J
これでほぼ完璧になるはずです。
ただし、そこで問題は、「そんなことをやる時間がない!」ということです。
このやり方のポイントは、「1回目」にあります。
「1回目」はあくまでも「仕分け作業」です。そこで理解しようとしないことです。だから、「考える」時間は必要ありません。まずは「すぐにできる問題」なのか、「すぐにはできない問題」なのかを分けるだけです。ここに時間をかけると「2回目」以降をする時間がなくなります。
ということで、宿題が完成した生徒は、これから2回目以降の「勉強」に入れるのです。しかも、時間をじっくりとかけて。
しかも、さらによい点は、「追われる勉強」ではないということです。「仕上げるための勉強」では効果は出ません。「仕上げた」わけですから、もう「追われる」ことはありません。ここからは「追いかける勉強」になります。
ですから、より効果が出やすくなります。
生徒のみなさん、試してみてください。結果が出やすくなるだけでなく、遊びにもいけますし、心に余裕ができますよ。