こんにちは。教室長の大野です。
今回は、知っている人もいると思いますが、算数の問題を出してみようと思います。
今月末から「第94回全国高校サッカー選手権大会」が開催されます。2年前には今回も出場する富山第一高校が日本一になりましたね。あの時は、ちょうど授業中でもなかったので、教室で生徒たちとワンセグで見ていて、「あ~、もう無理かな?でも石川県に負けるのってなんか悔しいよね」なんて言っていたら、大逆転が起こり、みんな大興奮だったことを覚えています。
さてここで問題です。「第94回全国高校サッカー選手権大会」には、全国から48校が出場します。敗者復活戦なしのトーナメント戦で、12/31日に1回戦が始まり、決勝は1/11の予定です。1試合につき7つの新しいボールが必要な場合、大会期間中に用意しなければならないボールの数はいくつでしょうか?ただし、引き分け再試合や、延長線で新たにボールを追加することはしないこととします。
さて、ここで考えるのは、最終的には、
試合数×7=大会中に必要なボールの数
という式になるということですね。
では、試合数はどうやって求めるのでしょか?
48チームあるから、1回戦が24試合、2回戦が12試合、3回戦が6試合?すると「ベスト8」にならない・・・。前年の優勝チームと準優勝チームはシードされているから・・・。と考えていくと混乱しますね。
そこで発想の転換です!
トーナメント戦は、1試合すると、1チームは勝ち、1チームは負けます。勝ったチームは次の試合を戦い、負けたチームはそこで大会を去ります。そして、最後まで勝って終わるのは1チームだけ。
ということは、他の47チームは負けるということです。1試合につき1チーム負けるので、計算するまでもなく、「47試合」が行われることになります。
ぱっと見難しそうな問題も、視点を変えてみると簡単になりますね。
ということで、答えは、「47試合」・・・・・・。
ちょっと待って!ここでもう1つポイント!
出題者が「ひっかける」のは、ここです。問題の最重要部分をクリアしたところで「よし!できた!」と思ってはいけないのです。忘れていませんか?「1試合で7つ」という部分を。安心したところに「わな」が隠れていることはよくあります。
ということで、47×7=329
答え 329個
この考え方だと、夏の甲子園の予選から決勝までの試合数も簡単にわかります。地方大会には最多は愛知県の189校(東京と北海道は2地区に分けられています)から、最も少ない鳥取県の25校まで、3907校が参加しています。2015年の夏に日本一が決まるまでに行われた試合数は、地方予選から甲子園の決勝までの試合数は、参加校数-1ですから、夏の2ヶ月弱の間に3906試合行われたということです。
すごい試合数ですね。